僕はどこかの路地裏で迷っていた。
いつだって、その路地裏では方向感覚をなくしてしまうのだ。

この世のものみな全てを華麗にスルーし、
高らかにステップを踏んで脱兎する僕にも、
迷う場所と迷う皮膚感覚があり、
迷うことそのものに埋没できる瞬間がある。

きっと、その落ち着かなさを、
僕たちはまことしやかに「せいかつ」などと呼ぶのだ。