「ドカベン」という高校野球漫画がありまして、
その中に殿馬というピアノが天才的に上手な登場人物がいました。
ひょうひょうとしつつも、クラシックの曲の名前のついた「秘打」で相手を翻弄、
岩鬼と並んでドカベンに欠かせないキャラクターだと私は思っています。

さて、その殿馬が「大甲子園(ドカベンの続編)」最終巻、高校生活最後の打席で放ったのが
「秘打:華麗なる大円舞曲-ショパン-」です(以下そのシーン)。

私自身はあらゆるスポーツにまるで興味がないため(プロレスは私にとってスポーツでなくてドラマなのでちょっと違う)、普段、家でビールを飲みながら野球を見たり、サッカーを応援したりすることは全くありません。
そんな私でもドカベン全48巻、大甲子園全26巻を、見ればどの巻のどのコマがわかるほどに読み込んだのは、頻繁に作中に登場するクラシックの名曲と、それに関連する殿馬の「秘打」が魅力的だったからかと思います。

ドカベンを読んでいた少年層と、クラシックを聴く層があまりかぶっていたとは思えませんが、「華麗なる大円舞曲」を聴きながら上の場面を眺めたりするのも割とオツなもので、私はそんなゆっくりしたインドアな休日が一番好きです。

演奏についてはいつものごとく、「レ」と「ソ」をピアニッシモで弾くとフォルティッシモになるおんぼろピアノで一発録りしたもの、肝心なところを間違ってるのも相変わらずです。
かなり有名な曲なので耳にしたことくらいはあるのではないでしょうか。

私は小学生の時にこの曲(と幻想即興曲)を弾いて以来ショパンが嫌いで、ほとんど普段聴くことも弾くこともないのですが、久々に引っ張り出して楽譜を眺めると、ショパンの天才ぶりは認めざるを得ず、まあそんなことはどうでもよくて、高校の時好きだった娘に聴いて欲しくて一生懸命放課後の音楽室で練習したこともついでに思い出しました。

「華麗に」「一人で」「大円舞」。
まさにむさくるしい男子高校生がくるくる一人で同じ場所を回り回っているところを想像しながら聴いていただければ幸いです。