この曲はクラシックの中でもお気に入りの曲の一つで、
確か最初に練習したのは小学生から中学生に上がったくらいの時だったと思います。

シューベルトの音楽はとても滑らかに感情的で、
ベートーベンの音楽が唐突にいやんやめてもうしらん、とか言い出すのに比べると、
どっちかと言えば、恥ずかしがり屋のロマンティストな少年が、
もじもじしながらいつまでもぶつぶつと愛を語っている、そんな印象を受けます。

終わりそうで終わらない、ずっと続く夢の世界は、
子供の頃から漠然とした言いようのない不安にかられることの多かった私にとって、
束の間、現実との軋轢を忘れさせてくれる薬でもありました。

今回、久しぶりに楽譜をひっぱりだして弾いてみましたが、
同じようなフレーズがずっと続いて何だかよく思い出せず、
致命的なミスタッチも5、6箇所残したままです。

でもいいんです、この曲を厳しく弾いてもあんまり意味がない気がしますので。

弱った人、寂しい人、くたびれた人、死にたい人のために弾きました。
永遠にさまよってきてください。